独身か有配偶かで異なる男女の「人生」の長さ 寿命や死因データで「ソロ生活耐性」を分析 | ソロモンの時代―結婚しない人々の実像― | 東洋経済オンライン
独身男性と既婚女性が早死にするという話。
この記事を元ネタとして、
最近、弱者男性論みたいな議論が行われてるみたいだが、
データの見方もグラフの作り方もオカシイと思う。
(私の方が間違ってたら、本当にすみません。)
twitter民は信用してしまってるみたい。。。
はてブ民は疑ってる人が多いみたい。
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/toyokeizai.net/articles/-/333980
このグラフの何がオカシイのか、説明するのが難しいのですが、
わかりやすいところ2つ取り上げて説明します。
まずオカシイのはグラフの縦軸です。
15~19歳を見ると、「未婚」以外はゼロに見えますよね。
十代で結婚する人はほとんどいませんから、そりゃそうでしょう。
ならば、縦軸の合計の高さは常に100%にならないといけないのでは?
「未婚」「有配偶」「離別」「死別」のどれかには分類できるはずなので。
では、このグラフで実際に表示されている縦軸の「%」は一体何を表しているのか。
おそらく、「2018年に死んだ人を婚姻状況別に分類し、同じ婚姻状況の中で、どういう年齢層の人が死んでいたかという年齢層別割合」です。
縦軸の値を横方向に同じ色の値で合計すると100%になるということです。
この説明で伝わりました?
わからんですよね。
わかりやすい問題点を具体的に取り上げて書きます。
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2018年に60歳で死んだ人は1958年生まれです。
(この世代のほとんどの人はまだ生きてるし、どう死ぬのかもわかりません。
なのに、このグラフを見ると、まるでかなりの人数が60歳くらいで死んだように見える。)
2018年に85歳で死んだ人は1933年生まれです。
グラフの縦軸は、横方向に合計したときに100%になるようにできています。
全然違うものを比較しているわけです。
グラフから読み取れる印象と実際の母数が全然違うので、
比較のしようがないと思います。
例えば、60歳男性の未婚率は13%、有配偶者は77%です。
母数が6倍も違います。
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「有配偶」の高齢女性は減っていきます。
なぜなら、年上男性と結婚する女性が多く、かつ、
男性の方が平均寿命が短いからだと思います。
そういうことが上の元ネタのグラフからは読めません。
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どうすべきだったかというと、
多分、
死んだ年を基準にするんじゃなくて、
生まれた年を基準にするべきだったのだと思います。
死んだ年を基準にしたことによって、
同世代との比較ができなくなっています。
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いちいち調査はしませんので個人的な予想ですが、
死期は、遺伝的な要因で大部分が決まると思います。
結婚するかどうかで決まる部分があるとしても、
せいぜいプラスマイナス3年くらいだと思います。
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水瀬さんっていう本とかも出してる投資家の人、
「死別」が「長生き」になってしまう理由を読み取れないのか。。。
https://twitter.com/valuask7/status/1555764019864420352
「死別」に分類されてるのは、
"少なくとも配偶者が死ぬまでは自分が生きている"
という状態から計測がスタートしてる人なので、
長生きに偏るのは当たり前でしょう。
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「いのち短かし、恋せぬおとこ」未婚男性の死亡年齢中央値だけが異常に低い件(荒川和久) - エキスパート - Yahoo!ニュース
同じ人が別の説明も書いてます。
うーん。これを見てもやっぱり納得できない。
世代別婚姻率と年齢別人口分布が考慮されていない。
わかりやすい仮定を考えてみます。
今の60代世代の生涯未婚率が20%、
今の80代世代の生涯未婚率が10%、
という社会だったとしましょう。
そして、今の60代が1000万人。
今の80代が500万人。
だったとしましょう。
そして、ほとんどの人は80歳くらいで死ぬと仮定します。
そうするとどうなるか。
未婚者で60代で死んだ人がすごく多いかのようになります。
なぜかというと、今60代の世代はまだほとんどの人が死んでおらず、
世代的に未婚率が他の世代より高いので、
全体としては80代世代の4倍の母数になり、
未婚者の死亡に占める60代の割合が高くなります。
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で、ここからは私の予想なんですが、
おそらく、結婚が寿命に与える影響は少ないので、
平均寿命の年齢で死んだ人の婚姻状況の内訳を調べると、
その世代の婚姻状況とおおむね同じ分布になると思います。
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それと、そもそもなんですが、
健康面で問題がある人は結婚しない・できない、
などの部分も考慮しないと、
結婚の効果は計測できません。
当たり前過ぎて最後に書いたけど。