ひとりごと

"中人"であれよ

。。。

ドラクエ11を、勝手に妄想解釈込みで語ります。

他の人が指摘してないっぽいことだけ書きます。

 

 

●魔王ウルノーガは英雄

デルカダール王国は、ウルノーガの支配下で、世界一の経済大国となり、経済発展しています。魔王が統治していたはずなのに、国が栄えているのです。貴族階級は一応存続しているようですが、高級住宅街には成功した商人が住んでいる、商業国です。金持ちの家にはメイドが居ますが、料理は奥様が自分でやっています。貧乏な人たちは、貧乏ながらも活気があり、家の無い子供に家を無償提供する人もいるなど、人々は支え合っています。また、外国人の往来も歓迎されており、割りと開かれています。サマディーが多くの関所を設けているのと対照的です。

 

また、「悪魔の子」である主人公を処刑せず、投獄しました。カミュもまた、投獄されています。デルカダールの国民の発言(重罪人は長期刑)を見る限り、死刑制度が廃止されている可能性もあります。(兵士たちは、ことあるごとに「打ち首」という単語を使うが、実際に打ち首があった話は出てこない。)イシの村を襲撃したと言っても、結局、村人を殺しませんでした。勇者が魔物をほとんど皆殺しにしているのとは対照的です。

 

現実論として考えると、別の国を滅ぼした王様、というのは英雄として扱われます。しかも、ほぼ陸続きの隣国、ユグノア王国、さらにバンデルフォン王国も、ウルノーガが滅ぼしたものとされています。

 

ズバリ、デルカダール王=魔王はデルカダールの英雄です。まして、陸続きの隣国は仲が悪いでしょう。友好国と言っても、上辺だけ。現実の政治というのは厳しいものです。例えば、ドイツとフランスは犬猿の仲ですが、表面上は仲良くやってます。

 

英雄 は 勇者 と言い換えても良いです。

 

ルノーガが勇者のチカラを奪うことができたのはなぜでしょうか?ウルノーガには勇者の資質があるからだと思います。というか、魔王ウルノーガは勇者です。だから主人公より先に邪神ニズゼルファ(本作の裏ボス)を倒したのもウルノーです。

 

また、ルノーガは魔王の剣を片手で扱っています。これは偶然ではなくて、わざとそういうデザインになっていると思います。

 

主人公が装備すると魔王の剣は両手剣になりますが、ウルノーガは片手で扱っていたのです。これは、ルノーガ視点ではウルノーガが勇者だということを表現したものと思います。また、同時に、主人公が魔王でもあることも表現しています。

 

 

●魔王と勇者は表裏一体

主人公とカミュは仲間になりました。最初に習得する れんけい技 は何でしょうか? シャドウアタック=後ろから不意打ちする です。

 

まったく勇者らしからぬ卑怯な戦い方です。というよりも、ウラノスルノーガと同じ戦法です。また、最初の中ボス、いたずらデビル。この いたずらデビル戦 の本当に直後、主人公はイシの村に帰り、主人公が いたずら小僧 だったことが描写されます。これらは意図的に設定されているものと思います。

 

また、冷静に考えて、カミュは普通に犯罪者です。国宝レッドオーブを盗み、脱獄中の身。そんな人物と一緒に旅に出る主人公。そして、民家に押し入って、あれこれ盗んでいく。まさに盗賊。

 

クレイモランなんかはどうでしょうか?国民は氷漬けになっていましたが、氷漬けになっても、意識されず痛みも無く、特に実害は無いようです。一方、近所のバイキングは、子供達に重労働させていたようです。

 

 

●勇者側と魔王側は同じことをやっている

例えば、グロッタの町を考えてみましょう。魔王の配下、ブギーが治めた時、カジノを建設しました。勇者が歴史をやり直した場合、今度は人間の町長がカジノを建設します。結局どっちにしてもカジノが建設されているのです。孤児院にはお金を出さないのに。また、ブギー統治のグロッタでは、魔物も普通に労働していました。

 

また、ブギーの統治下で、格闘家達が魔物の練習相手をさせられていましたが、これはドゥルダの大修練場で勇者側が魔物を使って練習していることと対比された描写だと思います。

 

それだけではありません。マルティナにバニーガールの格好をさせているのはブギーだけではなく、勇者側・プレイヤーもやっていることでしょう。さらに、勇者の試練をクリアすると、人知を超えたチカラを使って、主人公が選んだ相手と同居・結婚できます。男なら自分でプロポーズしなさい!

 

さらに、ニズゼルファを倒した直後には、エマを放り出して、セーニャ、ベロニカと旅に出ます。ハーレム男です。

 

 

●差別されるカミュ

先程、普通に犯罪者と述べましたが、同時に、今作において、カミュはほとんど主人公と同等の功績があります。カミュは勇者と認定されても全く問題がないはずです。最初期から一緒に戦ってきました。なんなら主人公より早くから主体的に動いてきました。それなのに、主人公だけが異様なまでに賞賛されます。歴史改変後のホメロス戦後のデルカダール城では、脇で静かに立ってるだけ。(おそらく、ホメロスカミュは対比されている。)勇者の剣の奉納時には、カミュは連れていってもらえてません。カミュの幼少期の悲惨さは、何も知らずにヌクヌク育った主人公とは比べられません。ズバリ、カミュは血統・血筋が悪い(不明)だから差別されているのだと思います。

 

 

●テーマは

本作のテーマは、「光と影」だと思います。

どういうことか説明します。

 

邪竜ウルナーガ と 魔王ウルノーガ って何なのかと言うと、

一人の人間の 光の側面と、影の側面 を表現したものだと思います。

ウルナーガ は 光の竜 という意味だと思います。

ルノーガ は 裏の我 という意味だと思います。

 

例えば、ジャニー喜多川がわかりやすいです。

光の側面では、アイドルプロデュース業で大成功を収めました。

影の側面では、少年虐待をやっていました。

これはワンセットなのです。

恐らく、どちらか一方だけではどちらも成り立たないのです。

 

勇者であり魔王なのです。

 

裏ボスの裏ボス、最後の裏ボスとして、

ルノーガがもう一度出てくるのはそういう理屈だと思います。

 

 

 

その他の小ネタ集

 

●マルティナの扱いが悪い理由

デルカダール王の娘であるはずのマルティナですが、なんとも冷遇されています。デルカダール王は、後継者として男子が欲しかったのだと思います。今作の女王は国の統治に問題がある人物ばかりです。クレイモラン、ホムラなど。また、場内に、ホメロスとグレイグの扱いはまさに息子です。そして次期王でしょう。ユグノアの正当な王子である主人公を敵視した理由かも知れません。

 

●レッドオーブの扱い

最序盤でデルカダールの国宝、レッドオーブが安置されているデルカダール神殿に行きます。すると、イビルビースト2体がレッドオーブを奪おうとしています。これはどういう状況なのでしょうか?

なぜあれほど警備が手薄なのか?なぜウルノーガはオーブを手元に置かなかったのか?ビルビーストは誰の指示で動いているのか?全く謎です。

ビルビースト2体はデルカダールの紋章に描かれた双頭のワシと対応した描写だと思います。そして、グレイグとホメロスのふたりとも対比しているのではないかと思います。

なお、デルカダール神殿は、現実のソロモン神殿をモデルにしているものと思われます。ソロモン神殿はもともとはイスラム教の聖地とされていたところを、キリスト教が奪ったようです。(イスラム教とキリスト教が信仰している神は同じなので。)

 

●オーブの使い方の謎

主人公たち勇者側では、オーブを虹をかけるためにしか使えませんでした。魔物側はオーブからチカラを引き出して飛躍的に自分の魔力を高めています。つまり、魔物側の方がオーブの使い方が上手いです。これはなぜなのでしょうか?

 

ソルティコの利権

内海と外海を船で移動するには、ソルティコの水門を通るしかありません。ソルティコの水門は、デルカダールの支配下らしいです。これは巨大な利権です。

 

●グロッタの町

デルカダールの貧民のおじさんが、子どもたちに家を提供して自分がホームレスになっている一方で、グロッタでは殺人鬼がイカサマで稼いだお金で孤児院が養われており、そこに立派な彼の個室があります。しかも、何人も殺しておいて、何事もなかったかのように生活を続けています。

 

●ロウはちょっと怪しい

ロウは腐敗しているグロッタの町長と仲が良いようです。アーウィンに王を継がせた後?なのに、四大国会議に出席しています。これはいわゆる"院政"(権力を手放さない)でしょう。

 

●グレイグの伝説?

このお話、明らかにグレイグにとって都合が良いです。すべての罪をホメロスになすりつけ、最後の最後だけ主人公チームに参加してウルノーガを倒しました。この後、恐らく、マルティナの婿として結婚し、デルカダールの次期王でしょう。グレイグ王に都合良く編纂された歴史だと考えると、私は納得できます。

 

 

ドラクエはこういう深読みが楽しいですね。

私がプレイしたのは、3,6,11,だけですが。

久々にやって他のもやりたくなった。